美術館に震災対策が必要な理由とは
美術館で展示・収蔵されている美術品は、重要な文化財です。
地震などの災害で一度傷ついてしまうと、復元することは非常に困難です。
美術品は、損壊によって作品自体の価値が下がるのはもちろん、
人類にとっての多大なる損失にもつながってしまいます。
美術館や博物館の場合は、長期にわたって作品を展示するケースが多いので、
地震に遭遇する可能性もそれだけ高くなります。
作品を守るためだけでなく、その場に居合わせた人の安全を確保し、
被害から守るためにも、美術館の震災対策はしっかり行う必要があります。
例えば、ガラスの展示用は大変美しく、美術品の品格を損なわないものですが、
地震による大きな揺れや、落下物などが原因で破損した場合、
ガラスの破片が鋭利な刃物となる危険性があります。
ケース内の展示作品ともども、来館者が被害に遭うことにもなりかねません。
このように、人の安全面から考えても、美術館の震災対策は急務ですが、
すべての美術館が適切に対処しているかといえば、
必ずしもそうとはいえないのが現状です。
それは、美術品の展示において、美観を損ねる恐れがあるからです。
通常、震災対策といえば、見た目より安全が重視されますが、
美術館の場合は、見た目への配慮という難しい問題が生じてしまいます。
美術館の震災対策にはアクリルが最適
自宅や会社、学校などでの震災対策を考える場合は、
多少体裁が悪くても、安全を第一に考えて壁の補強をしたり、
棚に金具を打ち付けて固定したりするものです。
しかし、作品の展示方法にも芸術性を求められる美術館では、
美観を保ちながら来館者の安全を確保し、作品自体も守らなくてはなりません。
こうした大きな悩みのある美術館も、アクリル素材のディスプレイを使うことで、
解決に近づくことができます。
アクリルディスプレイが美術品の展示に最適な理由は、
何と言っても、ガラスと見分けがつかないくらいの透明度を持っていることです。
その中に収めた美術品の魅力を損なうことなく、安全な展示が可能なのです。
さらに、透明なジェル状の耐震シートを敷くことで、
地震の揺れによる物の転倒などを減らす効果があります。
この耐震シートは、フェルトなどの敷物の代わりにもなる便利なアイテムですが、
多少の厚みがあるため、木製の棚や色のついた板に貼ると目立ってしまいます。
そこで透明のアクリル素材のベースにすれば、
美観を損なうことなく地震対策が講じられるので安心と言えます。